けいこ

ある日、私の2歳の息子が私にこう聞いた。

「とうちゃん空手がおしごとぉ〜?」

言葉を覚えたての息子。どうやら私が空手の本を読んだり道着を部屋につるしているのが
印象的だったのか、、、なぜそう思ったのかは分からない。

そこで娘たちがが
次女:「とうちゃんのお仕事は空手じゃないよ!デザイナーだよ!」
息子:「でだいな〜???」
長女:「空手は稽古にいってるんだよ!」
息子:「けいこ〜〜???」
次女:「けいこは練習のことだよ。ね〜父ちゃん」

稽古という言葉は

稽・・・かんがえるの意
古・・・いにしえのの意

端的に表すと「いにしえを考える」ということになる。

でも子どもたちにどう説明したらいいか・・・・

私:「お姉ちゃんはピアノ習ってるでしょ」
長女:「うん」
私:「習っている曲はね、ず〜っとず〜っと昔の人が考えて作ったものなんだよ」
長女:「ふ〜ん。しってるもん」
私:「じゃあその昔の人はどんなこと考えてその曲つくったのかな〜?」
長女:「う〜ん」
私:「どんな気持ちだったのかなぁ〜?」
長女:「楽しい気持ち!!!」
私:「ははは、そうかもしれないね!」
私:「もっともっとお稽古したら、もっと違う気持ちが色々分かるようになるかもしれないよ。」

私:「稽古はね、昔の人が残したものい〜っぱい考えて、皆が大事にしてきたものを練習して学ぶのだよ。そして自分に人に役立てんだよ」
長女:「ふ〜ん」
次女:「い〜っぱい練習したらい〜っぱいいろんなこと分かるんだね」
私:「ははは。そうそう。」



と、、、少しは伝わったかなと思いつつ、
我が子たちとのちょっとした稽古かな?っと思った瞬間だった。。。。


そのやりとりをきょとんとして聞いていた息子に

「お前も空手するか?」と聞くと
「空手こわい〜やだ〜」


・・・・後から嫁に聞いたのだが、初めて私の空手の試合を見た息子は何度も
「あれ父ちゃん?ほんとに父ちゃん??」
「父ちゃんおに〜??」
と何ども聞いていたらしい。
どうやら、組手試合中の私の顔や気合いが怖い鬼にみえたらしい・・・

私も自覚はしているが稽古がまだまだ足りないし、もっと必要だと思った瞬間だった・・・(T_T)


今日も稽古に励んでまいります!


正中館広報部 道場生著